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農地転用

以下は、農地売買・転用に関係する法律とそれに関係する文書です。

「農地売買・転用の法律」(仁平五郎著、学陽書房)の付録を基にしていますが、多少異なったところがあります。

 すでに古くなっているものが含まれている可能性があり、現在、載せるべきもので載っていないものがある可能性もあるので、これからも修正を加えます。



◎国土利用計画法関係
国土利用計画法
国土利用計画法施行令
国土利用計画法施行規則
国土利用計画法に基づく土地取引の規制に関する措置等の運用指針
国土利用計画法の土地の取引規制と農地法第3条、第5条及び第73条の許可との調整等について


◎都市計画法関係
都市計画法
開発許可制度運用指針
開発許可等と農地転用許可との調整に関する手続き等について




◎農地法関係
農地法
農地法の施行について
農地法の一部を改正する法律の施行について
農地法関係事務に係る処理基準について




◎その他
農業振興地域の整備に関する法律
農業振興地域制度に関するガイドラインの制定について

テーマ : 農業
ジャンル : 就職・お仕事

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建設業許可の基準  実務経験

 建設業法7条と8条には、一般建設業の許可の基準が示されています。

 8条には、欠格要件が定められているので、メインは7条で、1号から4号までに、4つの要件が規定されています。

 7条2号は、専任の技術者(専技、せんぎ)に関することで、「各営業所に技術者を専任で配置していること」という内容です。

 ここにいう「技術者」は、建設業法上は、一定の要件を満たす者で、その要件が、7条2号に、イ、ロ、ハと分類されています。

 イ、ロには、「実務の経験」が要件として定められています。




 建設業許可事務ガイドラインについて(平成13年4月3日国総建第97号)によると、


 「実務の経験」とは、建設工事の施工に関する技術上のすべての職務経験をいい、ただ単に建設工事の雑務のみの経験年数は含まれないが、建設工事の発注に当たって設計技術者として設計に従事し、又は現場監督技術者として監督に従事した経験、土工及びその見習いに従事した経験等も含めて取り扱うものとする。




 とのことで、技術者としての実務経験は、「建設工事の雑務のみの経験」は含まれない、というだけで、かなり広い範囲が含まれることになります。


 
 そのためか、実務経験の証明も、その期間、現実に雇用関係があったか否かなどは確認せず、証明者が、その期間その種の建設業を行っていたことと、証明者の意思の確認で、一応、事足りるようです。

テーマ : 建設業
ジャンル : ビジネス

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登記されていないことの証明書

 「登記されていないことの証明書」といっても、何が登記されていないのか、漠然とした名称なので、分かりにくい人もあろうかと思いますが、一定以上の判断能力の必要な仕事や役職に就くときに提出を要求される書類で、最近は、建設業許可を取得するときに、必要となります。

 建設業許可に必要なのは、欠格要件と拒否事由について定めた建設業法8条の第1号、許可を受けようとする者は、「成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの」の確認資料とするためのようなのですが、いままで、不要だったものが、どういう理由か知らないのですが、必要になりました。

 「登記されていないことの証明書」に話を戻すと、前提知識として、成年後見制度についての知識が必要なのですが、法務省のサイトによると、「認知症(にんちしょう),知的障害(ちてきしょうがい),精神障害(せいしんしょうがい)などの理由で判断能力(はんだんのうりょく)の不十分な方々は,不動産や預貯金などの財産を管理したり,身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約(けいやく)を結んだり,遺産分割(いさんぶんかつ)の協議をしたりする必要があっても,自分でこれらのことをするのが難しい場合があります。また,自分に不利益な契約(けいやく)であってもよく判断ができずに契約(けいやく)を結んでしまい,悪徳商法(あくとくしょうほう)の被害にあうおそれもあります。このような判断能力(はんだんのうりょく)の不十分な方々を保護し,支援するのが成年後見制度(せいねんこうけんせいど)です。」、とのことです。

 要するに、成年後見制度とは、売買などの法律行為を行なうに足りる判断能力の不十分な人を保護する制度で、10年ほど前までの、民法の制限能力者制度を改正したものです。

 判断能力の不十分な人を、あらかじめ登記しておいて、本人の保護と取引の相手方の保護の両立を図ろうとするものです。

 「登記されていないことの証明書」というのは、その登記がされていないことの証明書です。

 かつての、制限能力者制度は、無能力者制度といっていた時代もありますが、市町村が、確か、戸籍と一緒に管理していて、いまでも、成年後見制度と統一的な管理がなされていないようです。

 その場合は、市町村長発行の「身分証明書」中に、「禁治産・準禁治産の宣告の通知を受けていない」という文が入っていれば、「登記されていないことの証明書」と同様の内容を示すことになるようです。

 まあ、このあたりまでのことは前提知識ですが、最近は、あまり興味がないので、適当に書いています。



 ここからが、本題です。

 「登記されていないことの証明書」は、ある人が後見登記等ファイルに搭載されている人か否かの判断をした文書ですが、一般に個人は、氏名、生年月日、本籍、現住所等で特定されます。

 つまり、登記されていないことの証明を受けたい人を氏名、生年月日、本籍、現住所で特定して、後見登記ファイルに載っていないことを確認してもらう、ということです。

 法律上の根拠は、「後見登記等に関する法律」の次の条項によるようで、行政行為の分類で言えば、たぶん、「公証」になるのだろうと思いますが、これは、まあ、どうでもいいことです。


(登記事項証明書の交付等)
第10条  何人も、登記官に対し、次に掲げる登記記録について、後見登記等ファイルに記録されている事項(記録がないときは、その旨)を証明した書面(以下「登記事項証明書」という。)の交付を請求することができる。
一  自己を成年被後見人等又は任意後見契約の本人とする登記記録
二  自己を成年後見人等、成年後見監督人等、任意後見受任者、任意後見人又は任意後見監督人(退任したこれらの者を含む。)とする登記記録
三  自己の配偶者又は四親等内の親族を成年被後見人等又は任意後見契約の本人とする登記記録
四  保全処分に係る登記記録で政令で定めるもの


 ここで、ややこしいのは、プライバシーの問題があるからかどうかは知りませんが、氏名、生年月日、本籍、現住所は、こちらが申請したものがそのままコピーされて証明書が発行されることです。


 つまり、生年月日や氏名を書き間違えて申請すると、本来必要な人の証明書としては役に立ちません。

 
 

 で、どの程度の範囲で、同一人として判断するか、が問題になります。

 たとえば、法務局の後見登記ファイルには旧字体で書かれているのに、申請書には新字体で書かれているような場合や、住所にある丁目や番地を「―」で書くなど。

 まず、市長村長発行の身分証明書を取って、その通りに写せば間違いないのですが、氏名、生年月日、本籍地、現住所だけであっても、一字一句間違いなく写すのは、結構、神経を使います。

 建設業者の方に、「身分証明書の通りに書いてね。」と言っておいても、結構、大雑把にする方もいらっしゃいます。


 それで、法務局に電話で確認したところ、

 まず、生年月日で検索をかける。
 次に、氏名が同一かどうかを確認する。
 旧字体が、新字体であった程度では、同一人と判断する。
 おそらく、本籍地までで、結論はでるのでしょう、住所は、審査の対象外です。

とのことです。


 ということで、生年月日の書き間違いは、致命的なミスになりますから、気を付けてください。

 建設業許可の申請書には、取締役の生年月日を何カ所か書かなければなりませんが、審査官は、生年月日に目を光らせているはずです。

 旧字体と新字体の問題は、大阪府の建設業許可でも、法務局で確認したことを前提にした扱いになっているので、さほど神経を使うことはありません。

 生年月日、氏名まで一致していれば、後は、同一人を疑わせない程度で本籍や現住所が書かれていればOKだと思います。


 くれぐれも、生年月日は間違えないでね。

テーマ : 建設業
ジャンル : ビジネス

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行政行為の附款

 
 
 行政行為の附款とは、行政行為の効果を制限するために意思表示の主たる内容に付加される従たる意思表示のことです。

 分かりやすく言うと、役所が発行する営業の許可書等にある、「条件」というところに書かれていることや、運転免許証の「免許の条件」というところに書かれている「眼鏡等」等のことで、行政法の教科書では、このように言います。

 一般に、「条件」、「期限」、「負担」、「取消権の留保」、「法律効果の一部の除外」の、5種類に分類されます。

 
 ここから、本題に入りますが、以前に書いたことがある産業廃棄物の中間処理のことです。

 
 要約すると、

 産業廃棄物の中間処理場で、たとえば、選別・破砕等をした後、焼却するような場合に、廃棄物処理法の平成12年改正以前は、選別・破砕などの営業許可は取っているが、焼却に関しては営業の許可は取っていない、というようなことも可能であった。
 
 というのも、焼却施設等の環境負荷の大きい施設については、営業用に使うか否かを問わず、別に、産業廃棄物処理施設設置の許可を得る必要があるし、産業廃棄物の中間処理業者に産業廃棄物の排出者の面があることで、自社が排出した産業廃棄物を焼却している、という主張が認められていたからです。


 平成12年の廃棄物処理法によって、上記のような主張は認められなくなったが、法律上、不明確であったので、その後、平成17年改正で明確化され、そのことに関して、環境省から通知が出た。


 
 このような、事案で、行政行為の附款の、上記分類のうちの、「法律効果の一部の除外」になるのだろうと思いますが、それについて書きます。

 ただし、この事案は、産業廃棄物処理施設設置の許可が必要ですが、そうでない場合もあって、廃棄物処理法改正に伴う移行手続きが必要なケースには、ヴァリエーションがあるようです。

 また、平成12年の改正は、産業廃棄物の排出者責任の原則が、中間処理業者が間にはいることで断ち切られるのを防ぐ、という趣旨ですが、中間処理産業廃棄物(発生から最終処分が終了するまでの一連の処理行程の中途において産業廃棄物を処分した後の産業廃棄物、廃棄物処理法12条3項)にも、選別しただけのもので、原形をとどめるものから、中間処理業者自ら何かを加えた上で、原形をとどめないまでに処理したものまであって、後者の場合は、感覚としては、自社が、産業廃棄物の最初の排出事業者であるというものに近いと思います。

 

 なお、行政行為の教科書的な知識は、大昔に買った、「新版行政法」(田中二郎著)によっています。



  焼却に関する営業の許可を取っていた場合と、取っていない場合では、実は、平成12年の廃棄物処理法改正以前も、現実はともかく、法律上は、本質的な違いがありました。


 焼却に関する営業の許可がない場合に、焼却ができる産業廃棄物は、あくまでも、当該中間処理業者が、選別・破砕などをした後の中間処理産業廃棄物に限定されていました。

 この点が、焼却に関する営業許可も取得していた業者との違いで、こちらの業者は、外部から、直接、自己の焼却施設に産業廃棄物を持ち込むことができます。

 焼却に関する営業の許可がない業者が、法律の改正によって焼却に関する営業の許可を取得する必要が生じた場合に、上記の限定が、行政行為の附款の問題として浮かび上がってきます。

 「焼却できる産業廃棄物は、自ら、選別破砕したものに限る」、というような附款を付けることができるかどうか、という問題です。



 ところで、行政行為の附款も、めったやたらと付けることができるというわけではなく、いろいろな制約があります。


 その点について、前に挙げた田中二郎著「新版行政法」によると、附款を付しうる行為は、法律行為的行政行為に限られる、とあります。

 つまり、行政行為の効果の内容が、法律で定められていて、行政庁の意思が介在する余地の無いような準法律行為的行政行為はダメよ、ということらしい。

 今考えている産業廃棄物処理業許可は、その名の通り、「一般的な禁止を特定の場合に解除し、適法に一定の行為をすることをえしめる行為」、という教科書にいう「許可」に当たるので、その点では、問題なさそうです。


 さらに、「新版行政法」によると、「次に、附款を付しうるのは、そのことを法令自体が認めている(これが通例である)、又は、一定の行為をするかどうか、どういう場合にどういう行為をするかについて法令が行政庁の自由裁量を認めている場合に限る」、とあります。

 この点に関しては、廃棄物処理法14条11項に、「第1項又は第6項の許可には生活環境の保全上必要な条件を付することができる」とあって、さらに、産業廃棄物処分業の事業の変更に係る14条の2第2項で準用されているので、「生活環境の保全上必要な条件」と言えるものであれば、附款を付することができます。

 しかし、今考えているケースでは、焼却に関する許可業者でありながら、外部から直接産業廃棄物を受け入れて焼却できない、という今までにない、産業廃棄物処分業者をつくるということになるので、廃棄物処理法全体の法体系を乱すことにならないか、心配になります。



 ということで、他の法律を参考にします。

 貨物自動車運送事業法に一般貨物運送事業許可というのがあります。

 全国どこでも、道路さえあれば、ふつうにみかける、青ナンバーのトラックの運送屋さんが持っている許可です。

 人間を運ぶのは別の許可ですが、人間も死んでしまえば貨物で、葬儀屋さんの霊柩車も同じ青ナンバーをつけています。

 つまり、葬儀屋さんの持っている許可は、運送屋さんの許可と同一のもので、法律上は許可要件も含め、まったく、同じなのですが、地方運輸局長の運用で、多少許可要件を緩和して、その代わり、「霊柩に限る」というような附款をつけています。

 貨物運送自動車運送事業法の59条は、次のようになっています。

「(許可等の条件)
第59条  この法律に規定する許可又は認可には、条件又は期限を付し、及びこれを変更することができる。
2  前項の条件又は期限は、許可又は認可に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、かつ、当該許可又は認可を受ける者に不当な義務を課することとならないものでなければならない。 」



 というようなことで、法体系がさほど違うというわけでもないので、案外、上のような心配は要らないような気がします。


 ここで、「生活環境の保全上必要な条件」とは、一般的には、廃棄物処理場が住宅地近くにあるような場合に、「産業廃棄物の搬入経路は住宅地近くの道路は避けること」というようなことをいうようです。




 営業の許可に関して、許可要件などの変更があった場合、通常は、経過措置を設けて、既存の業者が従前と同様の営業を行う限りは、最低限の負担で、営業を続けることができるようにすることが多い。

 法律の改正によって、一夜にして、無許可営業となり、違法だというのでは、おちおち、事業を始めることはできませんし、基本的人権である営業の自由の侵害にもなりかねません。

 それに、一夜にして無許可業者になってしまった業者を合法的に営業ができるようにしないと、無許可業者が混在することになり。法運営上、バリバリの違法業者を取り締まるのにも支障が出てくるので、早急に片付ける必要があります。

 という趣旨なのだろうと思いますが、このケースにおける環境省から出た通知にも、「かかる運用がなされている場合にあっては、今般の法の適用関係の明確化の趣旨について積極的に周知徹底を図るとともに、中間処理産業廃棄物の処理施設が既に法第15条第1項の産業廃棄物処理施設設置の許可を有している等、適正処理の実体が明らかな場合であって、改めて詳細な審査を行うまでもなく当該処理に必要な産業廃棄物処理業の許可要件に適合していると判断できるときには、速やかに審査をもって許可証を当該産業廃棄物処理業者に交付することとされたい。また、これ以外の場合にあっても、該当する中間処理業者から、産業廃棄物処理業の許可についての申請があった場合には、可能な限り速やかに適切な処分をされたい。」とあります。

 しかしながら、この通知だけでは、なかなかうまくいきそうにありません。

というのも、産業廃棄物処分業が廃棄物処理法だけでできる、というものではないからです。

 具体的には、以前にも書いておいたように、環境関連の条例や、建築基準法があります。


 お役人は、およそ、想定外のことであるにもかかわらず、それらの法律を形式的に適用して、膨大な費用と手間のかかる手続きを要求してくる、という憲法上かなり問題のある対応をしてきます。

 違法状態を一刻でも早く解消したいのは、むしろ、行政側の強い要請でもあるのに、そのような理解ができず、ある意味では、日本の公務員の美点でもある、法律上の義務を果たさせることに凝り固まっている面がある。


 ということで、環境省が望む違法状態の解消は進みません。

 ちなみに、産業廃棄物処分業許可(廃棄物処理法14条6項)は、「法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされている事務のうち、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるもの」として、地方自治法2条にいう第1号法定受託事務に分類されているのですが、現実問題として、通知などは、適当に扱われているようです。


 業者側は、格別の責任を負うべき事情が無いにもかかわらず、廃棄物処理法改正以前と同じ営業活動をしようとしても、膨大な費用と手間をかけなければ、無許可営業となってしまう、ということになります。


 どことはいいませんが、かつて社会主義国であった国や、経済的にはともかく、統治機構だけは今でも社会主義国である国で起きるようなことが、日本では、こういう形で起きている、ということです。

 廃棄物法処理法改正から10年ですが、おそらくは、法律改正によって無許可業者にされ、今に至るも、無許可業者のまま違法操業を続けている、という業者数はかなりあると思います。

 


 まとめです。


 廃棄物処理法改正に伴う手続きがうまくいかない。


 行政行為の附款を使えば、スムーズにいく可能性がある。

 ただし、産業廃棄物処理業の許可書は、単に、行政庁の意思表示を表した文書というにとどまらず、業者の営業ツールといういう面があるので、許可書の「条件」というところに、見慣れぬことを書かれるのを、業者は嫌がります。

 しかし、今のままの状況では、無許可業者の混在は解消しそうにない。

 
 ということで、法律による行政からは外れますが、アレも使うということになるのかなあ、という気がします。

 
 ところで、そのアレは、この仕事をしていると、頻繁に見ます。

 申請手引書の中で見ることもあります。


 申請手引書の中で見ることもあります。




テーマ : 本日のグチこぼし
ジャンル : 就職・お仕事

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公共工事の「指名願い」

 現実に、公共工事の入札に参加するためには、いろいろな条件を、クリアしていくことが必要です。

 「指名願い」もそのひとつで、字義どおりには、指名競争入札の「指名」をお願いします、ということになりますが、指名競争入札とは直接関係ありません。

 「指名願い」は、不正確な言い方なので、私自身は使うべきではない、と思っています。

 


 地方公共団体の行なう入札については、一般競争入札、指名競争入札まとめて、「競争入札に加わろうとする者に必要な資格」「は、政令でこれを定める」となっています(地方自治法234条6項)。

 これを受けて、地方自治法施行令では、一般競争入札については、167条の4、167条の5第1項、167条の5の2の3段階で資格を定めており、また、指名競争入札に関しては、一般競争入札に関する167条の4をそのまま準用し(167条の11第1項)、167条の5第1項の資格については、多少、扱いを異にし(同第2項)、167条の5の2の資格については、規定していません。


 167条の4の資格は、通常、欠格要件といわれるもので、ここに規定されていることに該当する者は、一律に、入札から排除されます。

 167条の5第1項の資格は、「契約の種類及び金額に応じ、工事」「等の実績、従業員の数、資本の額、その他の経営の規模及び状況を要件とする資格」であって、公示する必要があります(167条の5第2項)。


 これらは、一般競争入札の参加資格についての規定ですが、後で書くように、「指名願い」は、通常、この2種類の資格に関する審査申請です。
 

 最後の、167条の5の2の資格は、「一般競争入札により契約を締結しようとする場合において、契約の性質又は目的により、当該入札を適正かつ合理的に行うため特に必要があると認めるとき」に、167条の5第1項の資格を有する者に「更に」付け加えられた資格で、「当該入札に参加する者の事業所の所在地又はその者の当該契約に係る工事等についての経験若しくは技術的適性の有無等に関する必要な資格」です。

 これも、入札参加資格ですが、発注案件ごとに設定され、審査されるもので、「指名願い」の範囲外です。

 ということで、「指名願い」のことを、「入札参加資格審査申請」というのも、必ずしも、正しいとはいえません。

 地元企業優先の、地域要件などは、「指名願い」の、「ランク付け」で、加味されることもありますが、発注案件ごとに、「当該入札に参加する者の事業所の所在地」「に関する必要な資格」として、ここでまた、設定されることもあります。

 指名競争入札において、一般競争入札に関する167条の5の2の資格について規定していないのは、167条の12第1項の「指名」は裁量行為だから、指名基準で同様の条件を設定できるからでしょう。



 指名願いの具体的な制度内容について、地方自治法施行令に規定しなかったのは、契約の種類に応じて、また、地方の実情に応じた運営ができるように、との趣旨だと思いますから、通常は、各自治体の契約規則に規定されるべきものだと思うのですが、規定されていない場合も多い。


 それで、国の会計法の系統に属する「予算決算及び会計令」の第70条以下の規定が、参考になります。


 予算決算及び会計令72条は、地方自治法施行令167条の5第1項と同様な規定を置いた後、その、2項、3項で、


「2  各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、前項の規定により資格を定めた場合においては、その定めるところにより、定期に又は随時に、一般競争に参加しようとする者の申請をまつて、その者が当該資格を有するかどうかを審査しなければならない。

3  各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、第一項の資格を有する者の名簿を作成するものとする」


 
 3項にいう名簿が、入札参加資格者名簿といわれるものです。


 入札参加資格者名簿は、自治体の契約規則に規定があるなしにかかわらず、ほとんどの自治体で作成しています。


 つまり、「指名願い」は、入札参加資格者名簿への登載申請ということになり、どうやら、「指名願い」は、「入札参加資格者名簿登載申請」というのが、正しい、というような気がします。



 また、地方自治体施行令では、入札参加資格に関して、一般競争入札と指名競争入札に分けて規定しており、それぞれ、資格も異なることが想定されているので、本来であれば、一般競争入札用と指名競争入札用の2種類の入札参加資格者名簿を作成しなければならないのでしょうが、その点に関しては、予算決算及び会計令95条が参考になります。


 予算決算及び会計令95条は、指名競争入札の参加資格に関して、一般競争入札の参加資格について定めた72条1項から3項までと同様の規定を置いた後、第3項で、

「 前項の場合において、第1項の資格が第72条第1項の資格と同一である等のため、前項において準用する同条第2項及び第3項の規定による資格の審査及び名簿の作成を要しないと認められるときは、当該資格の審査及び名簿の作成は、行なわず、同条第2項及び第3項の規定による資格の審査及び名簿の作成をもつて代えるものとする。 」


 つまり、一般競争入札の入札参加資格と同一であるような場合は、指名競争入札の入札参加資格の審査は、別に、行う必要がないし、名簿も別に作る必要はない、ということです。

 上に書いた、「指名願い」が、指名競争入札と直接関係がない、というのは、こういうことです。


 これも、地方自治体の、契約規則に規定があるなしにかかわらず、通常、このように運用されていると思います。



 さらに、そのほかの制度内容で、たとえば、ランク付けなど、地方公共団体の契約規則に規定すべき内容で、規定されていない場合に、参考になるものとしては、かなり古いものですが、「建設工事の入札制度の合理化対策について」(昭和25年9月13日中央建設業審議会決定)の、「二 資格審査と格付」があります。

テーマ : 建設業
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プロフィール

Author:Shizuma Sasaki
佐々木行政書士事務所
行政書士 佐々木 静馬
登録番号第03261157号
大阪府行政書士会所属
〒594-0031 
和泉市伏屋町三丁目4番1−402
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